歯ぎしり(ブラキシズム)
2024年11月11日
歯ぎしり(ブラキシズム)は、寝ている間やストレスがかかったときなどに無意識に歯を強くかみしめたり、上下の歯をすり合わせる習慣のことを指します。多くの人が経験するもので、歯や歯茎に負担をかけ、さまざまな口腔や全身の問題につながる可能性があります。以下、歯ぎしりについて詳しく説明します。
1. 歯ぎしりの種類
・グラインディング(歯をすり合わせるタイプ)
寝ている間などに、上下の歯を左右に動かしてこすり合わせるタイプです。歯がすり減りやすく、エナメル質が損傷し、知覚過敏が生じることがあります。
・クレンチング(歯をかみしめるタイプ)
ストレスや集中しているときなどに強くかみしめることが多く、筋肉や歯、顎の関節に大きな負担をかけます。
・タッピング(歯をカチカチと打ち鳴らすタイプ)
上下の歯を小刻みに打ち鳴らすことが特徴で、習慣的なものであることが多いです。
2. 歯ぎしりの原因
歯ぎしりは、複数の要因が絡んでいることが多く、特定の原因を特定するのは難しい場合もあります。主な原因として以下のものが挙げられます:
・ストレスや精神的な緊張
日常生活のストレスや不安、緊張が原因となり、無意識に歯ぎしりをしてしまうことがあります。
・噛み合わせの問題
噛み合わせが悪いと、顎に負担がかかりやすく、歯ぎしりが起こりやすくなります。
・遺伝的要因
歯ぎしりの癖が家族内で見られることもあり、遺伝的な影響も考えられます。
・アルコールやカフェインの摂取
夜間の歯ぎしりは、アルコールやカフェイン摂取によって増加することが報告されています。
・睡眠障害や呼吸障害
睡眠時無呼吸症候群や不眠などの睡眠障害と歯ぎしりは関連があるとされています。
3. 歯ぎしりの影響
歯ぎしりを放置すると、以下のような問題が生じる可能性があります:
・歯のすり減り,破損
長期間歯ぎしりを続けると、歯がすり減り、知覚過敏や歯の破損が起こりやすくなります。
・顎関節症
顎に過剰な負担がかかり、顎の痛みや関節の異常が生じることがあります。
・筋肉の痛みや頭痛
顎周りの筋肉が緊張し、筋肉痛や頭痛が引き起こされることがあります。
・歯周病の悪化
歯にかかる過剰な力は歯周組織にダメージを与え、歯周病を悪化させる原因になることがあります。
・歯並びの乱れ
歯が移動して歯並びが乱れることがあり、さらなる噛み合わせの問題を引き起こします。
4. 歯ぎしりの治療法と対策
歯ぎしりは完全に治すことが難しい場合もありますが、症状を軽減するための治療法や対策があります。
・マウスピースの使用
歯科医院で自分の歯に合ったマウスピースを作成し、就寝時に装着することで、歯のすり減りや破損、顎の負担を軽減します。
・噛み合わせの調整
噛み合わせに問題がある場合、歯科医師が噛み合わせを調整することで歯ぎしりが改善する場合があります。
・ストレス管理
ストレスが原因の場合、ストレス軽減のためのリラクゼーションや運動、睡眠改善などが効果的です。
・生活習慣の改善
アルコールやカフェインを控え、睡眠の質を向上させることも歯ぎしりの改善に役立つ場合があります。
・筋肉の緊張を和らげる
顎や首、肩周りのストレッチやマッサージを取り入れて、筋肉の緊張を和らげると効果的です。
5. セルフケアと予防策
歯ぎしりを予防するために日常生活で心がけることも重要です。
・リラックスする時間を作る
ストレスをためないために、自分の好きな趣味やリラックスできる時間を設けましょう。
・寝る前にリラックスする習慣
寝る前の1時間はスマホやパソコンを控え、リラックスした状態で入眠する習慣をつけると歯ぎしりが軽減されることがあります。
・姿勢に気をつける
姿勢が悪いと噛み合わせや筋肉に負担がかかりやすくなります。特にデスクワーク時は首や肩が緊張しないように意識することが大切です。
歯ぎしりは放置すると歯や顎に大きな負担がかかるため、気になる症状がある場合には歯科医師に相談し、適切な治療や対策を講じることが大切です。
歯磨き粉の選び方
2024年11月9日
歯磨き粉を選ぶ際には、目的や歯の状態に合った成分が含まれているかがポイントです。虫歯予防、歯周病対策、美白など、目的別に異なる成分が含まれているため、自分のニーズに合わせて選ぶことが大切です。以下に、歯磨き粉選びのポイントを詳しく説明します。
1. 虫歯予防
・フッ素(フッ化ナトリウムやモノフルオロリン酸ナトリウム)
フッ素は、歯の再石灰化を促進し、エナメル質を強化することで虫歯を予防します。歯磨き粉には通常1,000ppm前後のフッ素が含まれていますが、虫歯が気になる方は1,450ppm程度の高フッ素歯磨き粉を選ぶと良いでしょう。
・キシリトール
キシリトールは虫歯の原因となる酸の生成を抑制する働きがあり、虫歯予防のサポートに適しています。
2. 歯周病予防
・トラネキサム酸
歯茎の腫れや出血を抑える抗炎症作用があり、歯周病予防の歯磨き粉によく使われます。
・グリチルリチン酸二カリウム
抗炎症作用があり、歯茎の腫れや炎症を抑える効果が期待される成分です。
・IPMP(イソプロピルメチルフェノール)
細菌を除去する殺菌作用があり、歯周病菌の繁殖を抑えます。
・塩化セチルピリジニウム(CPC)
抗菌作用があり、口腔内の細菌増殖を抑え、歯茎の炎症予防に役立ちます。
3. ホワイトニング効果
・ポリリン酸ナトリウム
歯の表面に付着した汚れ(ステイン)を落とし、歯本来の白さを保ちます。毎日のケアで少しずつ着色を軽減できます。
・ピロリン酸
歯石の形成を防ぎ、ステインの付着を防ぐ働きがあります。
・炭酸カルシウムやシリカ
研磨剤として働き、表面の汚れを物理的に落とす成分です。ただし、過度な使用で歯のエナメル質を傷つけることがあるため、使いすぎには注意が必要です。
4. 知覚過敏のケア
・硝酸カリウム
神経への刺激を抑えることで、知覚過敏の症状を緩和します。歯磨き粉に配合されていると、知覚過敏の症状がある方に有効です。
・乳酸アルミニウム
歯の表面を覆い、刺激が伝わりにくくすることで、知覚過敏を予防します。
5. 口臭予防
・塩化セチルピリジニウム(CPC)
抗菌作用により、口臭の原因となる細菌の繁殖を抑制します。
・デオドラント効果のある成分
ハーブ系の成分(ミント、ティーツリーなど)は、口臭予防に加え、爽やかな香りが持続するため、口の中の不快感を抑えます。
6. その他の注目成分
・天然成分やハーブ
ティーツリー、カモミール、セージなどのハーブ系成分は、抗菌や抗炎症作用があり、口内環境をやさしく整える働きがあります。
・乳酸菌
口腔内の善玉菌をサポートし、口腔内フローラを整えることで、虫歯や歯周病の予防に役立ちます。
7. フッ素無配合の歯磨き粉
小さなお子さんや、フッ素の使用を避けたい方には、フッ素無配合の歯磨き粉もあります。代わりにキシリトールなど、虫歯予防効果のある成分が含まれているものを選ぶと良いでしょう。
歯磨き粉選びのポイントまとめ
1. 虫歯予防が気になる方:フッ素やキシリトール配合のもの。
2. 歯周病予防を重視したい方:トラネキサム酸やグリチルリチン酸二カリウム配合のもの。
3. ホワイトニングが目的の方:ポリリン酸ナトリウムや研磨剤配合のもの。
4. 知覚過敏の方:硝酸カリウムや乳酸アルミニウム配合のもの。
5. 口臭予防:塩化セチルピリジニウムやデオドラント成分配合のもの。
歯磨き粉の選び方は、使用目的や自分の口腔状態に合わせて、成分をしっかり確認して選ぶことが大切です。もし、どれを選べばよいか迷った場合は、歯科医に相談することで、より効果的な口腔ケアが期待できます。
歯ブラシの選び方
2024年11月9日
歯ブラシの選び方は、口腔ケアの効果を高めるために非常に重要です。歯ブラシには、毛の硬さや形状、大きさなどさまざまな種類があるため、自分の歯や歯茎に合ったものを選ぶと、歯垢を効果的に取り除き、歯や歯茎を健康に保つことができます。以下に、選び方のポイントを詳しく説明します。
1. 毛の硬さ
・やわらかめ:歯茎が敏感な方や歯周病の方におすすめです。歯茎を傷つけにくく、歯周ポケットもやさしく磨くことができます。
・ふつう:多くの人に合いやすく、歯茎を傷めずに歯垢を取りやすいバランスの取れた硬さです。
・かため:歯垢や歯石が付きやすい方や歯並びの隙間が多い方に向いています。ただし、力を入れすぎると歯茎や歯にダメージを与えやすいので注意が必要です。
2. ヘッドの大きさ
・小さめのヘッド:奥歯や歯の裏側など、磨きにくい部分に届きやすいため、口の小さい方や奥歯をしっかり磨きたい方におすすめです。
・標準サイズ:一般的な大きさで、効率的に磨けるため多くの人に適しています。歯並びがきれいで、口が広めの方に向いています。
・子供用:小さいヘッドが多く、子供の小さな歯や口に合わせて設計されているため、子供には専用のものを選びましょう。
3. 毛先の形状
・フラット型:毛先が均一に並んでいるタイプで、一般的に使いやすく、歯全体を均等に磨けます。
・山切りカット型:毛先が山形になっていて、歯と歯の間や奥歯など、歯垢が残りやすい部分にしっかり届きます。
・超先細毛:毛先が細く、歯周ポケットや歯と歯の間に入りやすいため、歯周病が気になる方におすすめです。
4. グリップの形状と持ちやすさ
・ストレートタイプ:シンプルで持ちやすく、力加減をコントロールしやすいです。基本的な握り心地で、多くの人に向いています。
・滑りにくい素材や形状:手が滑らないように加工されたものや、持ち手が湾曲しているデザインは、力の入り方をコントロールしやすく、しっかり磨きやすいです。
5. 電動歯ブラシと手動歯ブラシの違い
・電動歯ブラシ:高速振動や回転で歯垢を効果的に取り除き、磨き残しを減らすことができます。特に手動での磨きが難しい方や、効率よく磨きたい方におすすめです。
・手動歯ブラシ:自分の力加減で磨きやすく、歯や歯茎に優しいです。電動ブラシに比べて価格が安く、細かな磨き方ができます。
6. 歯や歯茎の状態に合った選び方
・虫歯が気になる方:毛先が細かく入りやすいタイプや、小さめのヘッドで細かく磨けるタイプが適しています。
・歯周病予防が目的の方:歯周ポケットに入りやすい超先細毛や、柔らかめの毛で優しく磨けるものを選びましょう。
・矯正中の方:矯正器具がついている場合、専用の歯ブラシや山切りカット型など、細かく磨けるタイプがおすすめです。
7. 交換の目安
歯ブラシの交換時期は、1ヶ月に1回程度が目安です。毛先が開いたり、磨き残しが増えたりしたら、早めに新しい歯ブラシに交換しましょう。
まとめ
自分の口腔状態や目的に合った歯ブラシを選ぶことで、より効果的に歯垢を取り除き、口腔ケアがしやすくなります。歯科医院でのアドバイスも活用し、自分に合った歯ブラシで正しいブラッシング習慣を続けていきましょう。
顎関節症
2024年11月8日
顎関節症(がくかんせつしょう、TMJ/TMD)は、顎の関節や筋肉に痛みや異常が生じる疾患です。顎関節症はさまざまな症状や原因があり、多くの人が経験する可能性のある一般的な疾患です。以下、顎関節症について詳しく解説します。
1. 顎関節症の症状
顎関節症の症状は多岐にわたり、以下のようなものが代表的です。
・顎の痛み:口を開けたり閉じたりするときに痛みを感じることが多いです。
・音がする:顎の関節を動かすときに「カクカク」「カリカリ」といった音が鳴ることがあります。
・口が開きにくい:あくびや食事のときに、口が十分に開かない、または痛みで開けづらいと感じることがあります。
・噛み合わせの異常:噛み合わせに違和感を感じたり、歯を噛みしめるときに左右で均等に力がかからなかったりすることがあります。
・頭痛や首,肩の痛み:顎の異常が原因で、頭痛や首、肩の筋肉に痛みが生じることもあります。
2. 顎関節症の原因
顎関節症の原因は一つではなく、複合的な要素が関係していると考えられています。主な原因には以下が挙げられます。
・ストレスや緊張:精神的なストレスが原因で、無意識に歯を食いしばったり、寝ている間に歯ぎしりをすることが、顎に負担をかけている可能性があります。
・噛み合わせの問題:歯並びや噛み合わせの不具合が、顎関節や周辺の筋肉に不自然な負担をかけることがあります。
・関節や筋肉の問題:顎関節自体に異常がある場合や、顎を動かす筋肉の炎症が原因になることもあります。
・姿勢の悪さ:首や肩、姿勢が悪いと顎に負担がかかりやすく、これが関節症の原因になることもあります。
・外傷:顎に直接的な衝撃や外傷を受けたことが原因で発症する場合もあります。
3. 顎関節症の診断と治療方法
顎関節症の診断や治療は、歯科や口腔外科、場合によっては整形外科で行います。具体的な治療方法は症状や原因に応じて異なります。
・安静療法:まず、顎を安静に保つことが基本です。硬いものを避け、柔らかい食事を摂るなどして、顎への負担を減らします。
・温熱,冷却療法:患部を温めたり冷やしたりすることで、筋肉や関節の緊張を和らげる効果があります。
・マウスピース療法:歯ぎしりや食いしばりが原因の場合、就寝時にマウスピースを装着することで顎への負担を軽減できます。
・理学療法,リハビリ:理学療法士の指導のもと、顎のストレッチや筋肉をほぐすマッサージを行い、関節の可動域や筋力を回復させます。
・薬物療法:痛みや炎症が強い場合は、鎮痛剤や抗炎症薬を使用することがあります。
・噛み合わせの調整:歯の噛み合わせに問題がある場合、歯科医師による調整が行われることもあります。
4. 顎関節症の予防
顎関節症を予防するためには、日常生活の中で以下の点に気をつけるとよいでしょう。
・ストレス管理:精神的なストレスが溜まらないよう、適度なリラックスやストレッチ、適切な睡眠を心がけましょう。
・食事に注意:硬いものや大きすぎる食べ物を避け、顎に無理な力がかからないようにしましょう。
・姿勢に気をつける:悪い姿勢は顎や首、肩に負担をかけます。特にスマートフォンやPCを使う際は、姿勢を正すよう意識することが重要です。
・噛み合わせのチェック:定期的に歯科検診を受け、噛み合わせに問題がないか確認しましょう。
5. 日常的なセルフケア
軽度の顎関節症なら、以下のセルフケアで症状の改善が期待できる場合もあります。
・顎周辺の軽いストレッチ
・やわらかい食事の選択
・無理に口を大きく開けない
・歯ぎしり防止のためにリラックスする工夫
顎関節症は日常生活に支障をきたすこともあるため、気になる症状があれば早めに受診し、適切な対策をとることが大切です。
歯のクリーニングと定期健診
2024年11月8日
歯のクリーニングと定期健診は、健康な口腔環境を保つために非常に重要です。以下は、その理由や具体的な利点についての説明です。
1. 虫歯や歯周病の予防
・歯科医院で行われるクリーニングは、日常の歯磨きでは落としきれない歯垢や歯石を取り除きます。歯垢や歯石は、放置すると虫歯や歯周病(歯肉炎や歯周炎)の原因になります。
・定期的にクリーニングすることで、こうした問題が発症する前に予防でき、結果として歯の健康を長期間維持できます。
2. 早期発見と治療
・定期健診では、虫歯や歯周病の初期症状を確認することができます。早期に発見することで、軽い治療で済む場合が多く、治療費用や時間を節約できることがよくあります。
・初期のうちに治療すれば、症状が進行するのを防ぎ、歯を健康に保つことが可能です。
3. 口臭の改善
・口臭は、口腔内の細菌や歯垢が原因であることが多いです。定期的なクリーニングでこれらを取り除くことで、口臭を改善し、快適な口腔環境を維持できます。
4. 歯の見た目の改善
・歯石や歯垢がついたままだと、歯がくすんで見えることがあります。クリーニングでそれらを除去することで、歯の色が明るくなり、笑顔にも自信を持てるようになるでしょう。
5. 全身の健康と関連
・最近の研究では、口腔内の健康と全身の健康には密接な関係があるとされています。例えば、歯周病は心臓病や糖尿病、さらには肺炎などの全身疾患とも関連性があることが示されています。口腔内の健康を保つことで、全身の健康もサポートできるのです。
6. 予防歯科の習慣づけ
・定期的なクリーニングと健診を続けることで、健康な口腔環境を意識しやすくなります。また、歯科医からのアドバイスも受けることができ、正しい歯磨き方法や生活習慣の見直しが促されます。
クリーニングと健診の頻度
一般的には、3〜6ヶ月に一度のペースでクリーニングと健診を受けることが推奨されていますが、個人の口腔状態やリスクに応じて歯科医師と相談しながら決めるのがよいでしょう。
歯のクリーニングと定期健診を習慣化することで、健康的な口腔環境を維持し、健康寿命を伸ばすことにつながります。
知覚過敏について
2024年11月7日
知覚過敏(知覚過敏症)は、歯が冷たいものや甘いものに触れたときに、歯に鋭い痛みや不快感が生じる状態です。これは、歯のエナメル質や歯ぐきがダメージを受け、歯の内部の象牙質が露出することで引き起こされます。象牙質が露出すると、歯の中の神経に刺激が伝わりやすくなり、敏感になります。
知覚過敏の主な原因
1. エナメル質の摩耗
歯を磨くときに強くこすりすぎたり、研磨剤の強い歯磨き粉を使うと、歯の表面のエナメル質が徐々にすり減り、象牙質が露出することがあります。
2. 歯ぎしり
歯ぎしりは、エナメル質を削る原因の一つです。歯ぎしりが続くとエナメル質が薄くなり、知覚過敏を引き起こしやすくなります。
3. 歯ぐきの後退
歯周病や加齢により歯ぐきが後退すると、歯の根元が露出します。歯の根元にはエナメル質がないため、刺激を感じやすくなります。
4. 酸性の食品や飲料
酸性の強い食品や飲み物(例:炭酸飲料、柑橘類など)は、エナメル質を溶かす作用があり、知覚過敏の原因となることがあります。
5. 歯の治療による一時的な敏感さ
歯の治療後、一時的に知覚過敏の症状が出ることもあります。特にホワイトニングや虫歯治療の直後は、歯が一時的に敏感になることがありますが、これは通常一時的です。
知覚過敏の対策方法
1. 知覚過敏用の歯磨き粉を使用する
専用の歯磨き粉には、歯の神経を保護する成分が含まれているため、痛みを軽減できます。硝酸カリウムやフッ素が配合されているものが効果的です。
2. 正しい歯磨きの方法を習得する
歯ブラシを45度の角度で当て、力を入れすぎずに優しく磨くことで、エナメル質へのダメージを最小限に抑えられます。
3. 歯ぎしり対策を行う
歯ぎしりの癖がある場合、歯科医院でマウスピースを作成してもらうと、歯の摩耗を防ぐのに役立ちます。
4. 酸性の食品や飲料を控える
酸性の食品を摂取した後はすぐに歯を磨かず、口を水ですすぐか、30分程度待ってから歯磨きをすることでエナメル質を守れます。
5. フッ素塗布
歯科医院でフッ素塗布を受けることで、エナメル質を強化し、知覚過敏の症状を軽減できます。
知覚過敏の治療法
歯科での治療には、象牙質の保護剤を塗布する方法や、レジンでコーティングする方法があります。症状が重い場合には、歯の根の治療が検討されることもあります。専門的な治療が必要な場合もあるため、知覚過敏が長期間続く場合は歯科医に相談することが重要です。
知覚過敏は日常のケアでかなり改善できるため、早めに対策を取ることで歯の健康を守りましょう。
虫歯について
2024年11月7日
虫歯(う蝕)は、歯の表面が細菌によって溶かされてしまう病気です。特に、歯垢(プラーク)と呼ばれる細菌の塊が歯に付着し、その中の細菌が糖分を分解して酸を作り出します。その酸が歯のエナメル質を溶かし、さらに進行すると象牙質や歯髄(神経がある部分)にも達することで痛みが生じます。
虫歯の原因
1. プラークの形成 – 歯に残った食べかすや糖分が細菌のエサになり、プラークが歯に付着します。
2. 糖分の摂取 – 糖分が多い食品や飲料を頻繁に摂ると、細菌が酸を多く作り出すため、虫歯になりやすくなります。
3. 唾液の不足 – 唾液は口内の酸を中和し、歯を再石灰化させる働きがあります。唾液が少ないと虫歯のリスクが上がります。
虫歯の進行段階
1. 初期段階 – エナメル質が溶け始める。痛みは感じないことが多いです。
2. 中期段階 – 象牙質に到達し、冷たいものや甘いものに対して敏感になります。
3. 進行段階 – 歯髄に達し、強い痛みが出ます。放置すると歯の根の感染が広がります。
虫歯の予防方法
・ 正しい歯磨き – 食後や寝る前に、適切な方法で歯を磨くことが大切です。
・ フッ素配合の歯磨き粉の使用 – フッ素には歯のエナメル質を強くする効果があります。
・ 定期的な歯科検診 – 虫歯は早期発見が重要です。定期的な検診で早めに治療が可能です。
・ 食生活の改善 – 糖分が多い食品や飲み物を控え、バランスの良い食事を心がけましょう。
虫歯は一度進行してしまうと自然には治りません。早期発見と予防が鍵ですので、定期的な歯のケアが大切です。
インプラントとは
2024年11月6日
インプラントとは、失った歯を補うために人工の歯根を顎の骨に埋め込む治療法です。インプラント治療では、チタンやジルコニアなどの生体に適した素材でできたインプラント体(人工歯根)を顎の骨に埋め込み、その上に人工の歯(上部構造)を装着します。この治療は、自然の歯に近い見た目や咀嚼機能を取り戻すことができ、ブリッジや入れ歯と異なり、他の健康な歯を削る必要がないのが特徴です。
インプラント治療の主なメリット
1. 自然な見た目:天然の歯とほぼ見分けがつかない仕上がり。
2. 安定した咀嚼力:通常の食事が可能になり、噛む力が戻ります。
3. 周囲の歯を保護:ブリッジのように隣の健康な歯を削る必要がありません。
4. 長期間の耐久性:適切なケアで長期間使用可能です。
治療の流れ
一般的にインプラント治療は、診察・診断、手術、定着期間、上部構造装着、メンテナンスといった流れで進行します。
当院ではCT、マイクロスコープ、シミュレーションシステムの精密機器を導入し、治療の精度や確実性を高める取り組みを行っています。
CTを活用することで、立体的(三次元)に骨の状態や神経の位置を把握できるようになります。通常のレントゲンでは見えない部分まで見えるようになるため、より正確な診査・診断につながり、治療と安全性のクオリティーを高められます。
また、シミュレーションソフトを利用することで、骨の厚さや神経、血管の位置など、歯茎を切開してみなければ分からないことが手術前に分かります。
どの部位に、どの方向に、どのくらいの深さまで、どのサイズのインプラントを埋入すればいいのか、といったシミュレーションが可能となります。
その結果、歯科医師の経験や勘に頼るのではなく、「データ」に基づいた手術が可能となり、安全性・正確性は格段に向上します。
また、「オペ室」も完備しているため細菌感染の心配もなく治療を受けていただけます。
歯周病とは
2024年11月5日
歯周病は、歯やその周囲の組織に炎症を引き起こす疾患で、成人が歯を失う主な原因の一つです。この病気は、歯肉(歯ぐき)に炎症が生じる「歯肉炎」と、さらに進行して歯を支える骨が損傷する「歯周炎」に分類されます。歯周病が進行すると歯がぐらついたり、最終的には失われることがあります。
歯周病の原因
歯周病は主に細菌性プラークによって引き起こされます。プラークは歯の表面に付着する粘着性の細菌のかたまりで、定期的に除去しないと歯石となり、より強固に歯に付着します。歯石がたまると、細菌が増殖しやすい環境が生まれ、炎症が進行します。
その他のリスク要因としては、次のようなものがあります。
・喫煙:タバコは歯ぐきの健康を損ない、歯周病を悪化させます。
・不適切な歯磨き習慣:磨き残しや歯間の清掃不足が原因で、プラークが蓄積します。
・糖尿病:高血糖状態が免疫機能に影響を及ぼし、歯周病を悪化させることがあります。
・ストレス:免疫力が低下し、感染症にかかりやすくなります。
歯周病の症状
歯周病の初期段階では、目立った痛みや不快感がないため気づきにくいです。進行するにつれて、以下のような症状が現れます。
・歯ぐきの赤みや腫れ
・口臭の悪化
・歯ぐきからの出血
・歯のぐらつきやかみ合わせの変化
・膿の排出(進行した場合)
歯周病の治療方法
歯周病の治療は、その進行度に応じて異なります。早期発見であれば、歯科医の定期的なクリーニングや、歯磨き習慣の見直しで改善が見込めます。
1.スケーリングとルートプレーニング:歯石を除去し、歯根面を滑らかにして細菌の付着を防ぐ治療です。
2.抗生物質の使用:細菌感染がひどい場合、局所的な抗生物質の投与が行われることがあります。
3.外科的治療:進行した歯周病では、歯肉を切開して深い歯石を除去したり、骨の再生を促す手術が行われることがあります。
歯周病予防のポイント
予防には、日常の歯磨きと歯間の清掃が不可欠です。歯科医院での定期的な検診を受けることで、早期発見・早期治療が可能になります。
1.正しい歯磨き方法を学び、毎日のケアを徹底する
2.デンタルフロスや歯間ブラシを使用して、歯と歯の間のプラークも取り除く
3.生活習慣の改善:健康的な食事や禁煙、適度なストレス管理も効果的です。
まとめ
歯周病は早期に対処することで悪化を防ぎ、健康な歯を保つことができます。日々のケアと定期的な検診を通じて、歯周病の予防に努めましょう。
就学時健康診断
2024年11月5日
就学時健康診断に行ってきました。
就学時健診とは、小学校に入学前のお子さまの心身の状況を把握し、
健康で楽しい学校生活を送ることができるように実施するものです。
上條歯科医院では歯科を担当し、子供たちのお口の中に虫歯がないか、
お口の成長は順調かどうかなどのチェックをしてきました。
当院では小児歯科の専門医も在籍しておりますので、お子さまに
関する相談やお話を聞きたいという方は是非一度お越しください。