2025年6月11日
歯科コラム|肩こりと噛み合わせの深い関係 – 一歩進んだ全身ケア
肩こりに悩む多くの方々が、整体やマッサージを試しても根本改善に至らないことがあります。実は、その原因のひとつとして「噛み合わせ(咬合)」に問題が潜んでいるケースが少なくありません。当院ではこの視点を取り入れ、肩や首の不調に対して噛み合わせ改善に取り組んでいます。
🧩 どうして噛み合わせが肩こりに!?
噛み合わせの乱れ(不正咬合)は、顎を支える咀嚼筋(咬筋・側頭筋など)に過度の緊張を引き起こします。この緊張が咀嚼筋と連動する頸部・肩の筋肉にも影響し、血流が滞って慢性的な肩こりや首こりを招くのです 。さらに、悪い噛み合わせが顎関節や頚椎のずれを誘発し、頭痛や腰痛、自律神経失調につながる場合もあります 。
💡 気づかれにくいサイン
- 朝起きたときに顎や首・肩が重い、だるい
- 無意識に食いしばっている、自覚がある
- 顎にカクカク音や引っかかりがある
- マッサージだけでは改善しにくい慢性肩こり
このような症状がある方は、噛み合わせのチェックをおすすめします 。
🔧 噛み合わせ改善がもたらす効果
— 矯正治療による咬合の見直し
歯列矯正やスプリント(マウスピース)で噛み合わせを整えると、顎・首・肩の筋肉負担が軽減され、肩こりや頭痛の改善が期待できます 。
— ナイトガードによる歯ぎしり対策
寝ている間の歯ぎしりや食いしばりによる筋肉の過緊張が原因の場合、ナイトガード装着により症状が和らぐことが多くあります 。
— 全身バランスと姿勢の改善
噛み合わせのズレによる頭部の傾きなどは、猫背など姿勢の崩れを招き、慢性こりを悪化させます。咬合調整により自然な姿勢が回復し、身体全体が楽になるケースも報告されています 。
🏥 当院での取り組み
- 精密な咬合評価
咬合診査や顎関節・咀嚼筋の状態を細かくチェックし、原因を科学的に分析します。 - 個別化された咬合理想形の構築
矯正治療・補綴・スプリントを組み合わせながら、「顔・噛む機能・筋肉」とのバランスを考慮した咬合設計を行います。 - ナイトガードの活用
歯ぎしり・食いしばりの習慣がある方には、オーダーメイドの夜間用マウスピースを提供し、筋肉への負担を軽減します。 - セルフケアの指導
日常生活で無意識のくいしばりを防ぐ姿勢指導や、あいうべ体操などの簡単な筋緩和法をサポートします。 - 専門家との連携治療
必要に応じて整形外科・理学療法士と協力し、包括的な全身ケアを提供します。
✅ まとめ
肩こりは、単なる筋肉疲労だけではなく、「噛み合わせ」のバランスが根本的に関与している場合があります。マッサージで改善しない慢性こりを抱えている方は、一度歯科で咬合チェックを受けてみてはいかがでしょうか?
当院では、噛み合わせから始まる全身のトータルケアを目指し、皆さまの健康と快適な生活をサポートしております。ご相談だけでも大歓迎ですので、お気軽にお問い合わせください。