親知らず
2024年11月19日
親知らず(おやしらず)は、第三大臼歯(だいきゅうし)とも呼ばれ、通常は上下左右の奥歯の最後に生える永久歯のことを指します。一般的には10代後半から20代前半にかけて生えることが多いですが、人によってはもっと遅く生える場合や、まったく生えない場合もあります。
親知らずの特徴
1. 名前の由来
親知らずが生える時期は、通常、親からの世話を離れる年齢であるため、「親がその歯の存在を知らない」という意味でこの名前がつきました。
2. 生える数
親知らずは最大で4本(上下左右に1本ずつ)生える可能性があります。ただし、人によっては1本も生えないこともあります。これは進化の過程で顎が小さくなり、親知らずのスペースがなくなったためと考えられています。
3. 生え方の問題
親知らずは正常に生える場合もありますが、以下のような問題を引き起こすことが多いです:
・斜めに生える(横向きや斜めに埋まることが多い)。
・一部だけ露出する(部分埋伏)。
・完全に埋まったまま(完全埋伏)。
・正しい位置に生えず、他の歯を押したり痛みを引き起こすことがあります。
親知らずが引き起こす可能性のある問題
1. 痛み
生える際に顎や周囲の歯茎に負担をかけることで痛みが生じることがあります。
2. 虫歯や歯周病
奥に位置しているため歯磨きがしづらく、虫歯や歯周病の原因になることがあります。
3. 周囲の歯への影響
親知らずが斜めに生えると、隣の歯を圧迫して痛みや歯列不正を引き起こすことがあります。
4. 膿瘍や炎症
親知らずの周囲に細菌がたまり、炎症を起こすことがあります。これを智歯周囲炎と呼びます。
親知らずの処置
1. 抜歯(ばっし)
問題を引き起こしている場合や、将来的に問題を起こす可能性がある場合、歯科医が親知らずを抜歯することがあります。
2. 抜かない場合
正常に生えていて、虫歯や痛みがなく、他の歯に影響を与えていない場合は、抜歯の必要がないこともあります。
3. 抜歯の流れ
・レントゲンやCTで親知らずの位置や状態を確認します。
・麻酔をして痛みを抑えながら抜歯を行います。
・複雑な場合は、切開や縫合が必要になることもあります。
4. 術後のケア
抜歯後は腫れや痛みが生じることがあります。安静にし、歯科医師の指示に従いながら回復を待ちます。
親知らずについて気になる場合
親知らずに違和感や痛みがある場合、または抜くべきかどうか判断がつかない場合は、早めに相談することをお勧めします。適切な診断を受けることで、将来的なトラブルを防ぐことができます!