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2005年8月 豊かで賢く長寿を享受する健康勝ち組たち

8020運動でわかった健康感の2極化

8020運動(ハチマルニイマル)というちょっとダサいこの言葉をご存知でしょうか?
80対20の法則 といわれるパレートの法則ではありません。80歳で20本の歯を残すのを目標とした日本歯科医師会と厚生労働省が行っている健康運動のことです。

成人の永久歯は親知らずを除いて全部で28本あります。歯を失ったとしても、どうにか自分の歯で食事ができる最低限の目標として設定したのが残存歯数20本です。80歳というのは現在の日本人男女を合わせた平均年齢に相当します。つまり、ほとんどの日本人が暮らすことになる80歳時に自分の歯で食事ができるという、ごく当たり前のことを目標としています。

 ところが現実はどうかというと80歳の平均歯数はわずか7本しかありません。80歳の6割は0本で歯が残っていません。実際には、ほとんどの歯が残っているごく少数の人々と、全て歯を失っている数多くの人々がいて、平均をとるとたまたま7本だったという感じなのです。日本の個人のおかれている経済状況はどんどん2極化が進んでいるといわれていますが、歯の本数という観点から見ても2極化が認められます。残存歯数と健康感には相関関係があるといわれています。つまり日本人の健康に対する考え方や姿勢は以前から既にもう2極化していたということです。

センテナリアン

 最近初めて目にしてから、ずっと心に引っかかっている言葉があります。センテナリアンという言葉です。超高齢でも健康で元気に暮らす人たちのことです。語源は一世紀のセンチュリーから百歳以上の人という意味でセンテナリアンという言葉が新しく作られたそうです。カリフォルニアあたりのリッチで先進的な成功者たちは、禁煙禁酒はもちろん、ベジタリアンとなった上で毎日のエクセサイズを欠かさず体重と体脂肪をコントロールし、大量のサプリメントで栄養補給し、究極の健康を目指した生活を送っているそうです。働き盛りで、まだまだ若いとさえいえるような年代から既にセンテナリアンを意識した暮らしを続けているこれらの人たちの多くは、いずれきっと本当にセンテナリアンとなることでしょう。ちなみに私は数年前に禁煙には成功しましたが、運動不足の太りすぎで、今だに晩酌を欠かさない41歳です。

ところでいったい人間は生物として何歳まで生ることができるのでしょうか?キリスト教でも仏教でも人間の寿命の限界は120才前後と教えているそうです。もう少し科学的に根拠に基づいた説明をすると、脊椎動物の寿命にはある一定の法則があるそうです。その法則とは、脳が成熟するのに要する年数の5倍がその動物の寿命となるのだそうです。 人間の脳が成熟するのは25才だそうですので、それに5を掛けた125才が人間の寿命だという計算になります。日本人は世界一の平均寿命を誇っているとはいえ、まだ1.5倍も長く伸ばす余地が残っています。

 歴史上の英雄たちが手に入れようとして手に入らなかった不老長寿。科学の進歩した今日でも実現の可能性すら見えてきはしません。永遠の命を実際に望むほどの強欲な人はいないはずです。しかし、元気で健康に若々しく120歳ぐらいまで自立して暮らせるのだとしたらあなたはそれを望みますか?実際、同じ60歳の人の中には、40歳に見える人もいれば80歳に見える人もいます。もちろん見た目が大事だというつもりはありません。しかし、かつては知らなかった様々な方法や手段の進歩がどんどん加速していることはどうやら間違いないことのようです。

超高齢化社会日本をめざせ!

 どうも平均的日本人は定年退職まではどうにか働けるだけの健康を維持し、リタイア後はできることならなるべく早くポックリと逝くのがよいと望んでいるように感じられます。人生のゴールを60歳からせいぜい80歳ぐらいに設定しているため、それ以上長生きすることが不幸だったり苦痛だったりするのではないでしょうか。

今、少子高齢化が大きな社会問題となっています。60歳で定年退職後120歳までの60年間ものビジョンを、皆が持つようになれば、現在の日本を覆っている閉塞感を打破できるかもしれません。高齢化社会どころか、それをはるかに超える超高齢人生を目指すのです。そうすれば、日本こそが世界中から羨まれる究極の理想社会に一番近い国に早変りできるのです。

健康の実現こそがその一番のカギとなるので、私たち医療に携わる者の役割と責任はこれからますます大きくなっていくことでしょう。



2004年11月 予防歯科のすすめ2

 あなたのお口の中と歯の状態は、恐らくあなたのご両親より良い筈です。

だから年々日本人の歯の状態が向上しているように錯覚するかもしれません。

しかし、調査によると、日本人の歯の実態はここ25年間全く進歩していないので

す。つまり今のご両親よりあなたが若い分だけ歯の状態が良いのであって、ご両親

の世代が若かった時と比べて向上しているわけではないのです。


今までの日本人は悪くなった時だけ歯科医院に行きました。私もそうでしたし、

きっとあなたもそうだったと思います。しかし、あなたは本当のところ悪くなった

歯をよりうまく治してもらいたかったのではなく、できれば、歯が悪くならない

ようにしたかったのではないでしょうか。実は私も、悪くなった歯を治療すること

よりも、出来る事ならばあなたの歯が悪くならないようにしたいのです。


 近年の予防歯科学の進歩により、適切な定期管理を行うことにより、理論的には

虫歯も歯周病もまれな病気に出来ることがわかってきています。つまり、悪くなる

前に歯科医院に定期的に通えば悪くならないようにできる可能性があるという

ことです。さらにいえば、いったん悪くなったものはどんなに完全な治療をしたと

ころで、悪くなる前の健康な状態以上に良くならないので、悪くなったら既に手遅

れだということです。小さな虫歯はやがて大きな虫歯の始まりになり、一本の歯を

無くすことが全ての歯を無くす始まりになってしまうのです。


野生動物が歯を無くすことは死を意味します。人間は食物の調理法や栄養学、

医学の進歩により、歯を無くしたからといってすぐに命に関わることはありません。

しかし、人も動物であり口や歯が生命活動の基盤であることに変わりはありません。

歯を無くすと、将来あるであろう日々の食事の楽しみを失います。さらに、歯を

失うことは痴呆をはじめとして様々な病気をどんどん身近に引き寄せることに

なります。あなた自身だけではなく、あなたのかけがえのないご家族の幸せにも

大きな影を落とすことになります。


私は自分自身が生涯自分の歯で健康に暮らせることを何の疑いも無く信じてい

ます。特別な方法が必要なのではなく、悪くならないように予防し続ければよい

のです。あなたもぜひ生涯自分の歯で、健康に、幸せに暮らしましょう。



2004年10月 予防歯科のすすめ

大人の永久歯は親知らずを除いて全部で28本です。それが、80歳の日本人で

は平均わずか6本に減ってしまいます。しかも6割の人は0本です。同じ80歳で

アメリカでは約15本、スウェーデンでは約20本の歯が残っています。

どうしてこんなに違うのでしょうか。

 スウェーデンやアメリカでは日本と違い、1970年代から予防のために定期的

に歯科医院に通院するのが常識となっていました。つまり悪くなってから来院する

か、悪くならないために来院するかだけの違いが長い年月の間にこれだけの差とな

ります。火事になって初めていかに上手に早く消火するかを考えるより、どうして

火事にならないかを考えるほうが賢いのと全く同じことです。治療より予防の方が

経済的・社会的コストも結局少なくて済むのです。

近年の研究により、虫歯も歯周病もほぼ予防できることがわかってきました。

定期的な予防処置により適切に管理すれば、虫歯も歯周病もまれな病気にできるの

です。自分の歯をわずか6本だけにしてしまうことも、20本以上の歯を残すこと

も、今まだ健康なうちのあなたであれば、あなた自身で選ぶことができるのです。

今年生まれた赤ちゃんたちが大人になる頃には、永久歯に虫歯があるようだと、

健康でない人と見なされる時代になるかもしれません。



2004年8月 一本の歯の価値について

あなたは自分の健全な一本の歯の価値をお金にするといくらだと考えますか?

私上條達央はあなたの健全な歯一本100万円以上の価値があると信じています。

成人では親知らずを除いて28本の永久歯があります。

100万円×28本=2800万円

そんなに高いはずないと考える方もいるでしょうが、私はもっと価値があると

信じています。サラリーマンの生涯賃金の約2億円と比較してみて、2800

万円が高いか安いか、やはり私は安いと感じます。もし自分の歯を2800万円と

引き換えに全部抜けと言われても絶対に抜きません。あなたもきっと同じはずです。

健全な歯で、何でも食べ、元気に仕事をし、楽しく笑い、幸せに暮らす、つまり

健康な生活は決してお金には換えられないのです。

人は健康なときには健康をあまり意識することはありませんが、健康を損なって

はじめて健康の大切さを痛感します。近年の研究により、虫歯も歯周病もほぼ予防

できることがわかってきました。定期的な予防処置により適切に管理をして、

虫歯も歯周病もまれな病気にしていきましょう。

歯を大切にすることは自分を大切にし、家族を幸せにすることです。